学年の『顔』

みなと

2018年11月27日 15:27

学年ごと、「顔」となる人っているもの。

誰が言い出したわけではないが、何となく皆が知っていて
皆が認めている人。
そんな人がその学年の「顔」となる。

一つ上の学年だと、Miさんとか、Maさんとか?
だいたい生徒会長をされた人や、スポーツができた人とかが多い。


私達の学年の「顔」って?

地元で何となく言われている人物がいる。

それは、Hくん。

私達の学年ならば誰でも知っているHくん。
小さい頃からお勉強もでき、スポーツ万能で
背が高くて、スラリとしたイケメン。
完全ジャニーズ系。

これで、下級生達からモテないわけはない。
かなりモテたんだと思う。

今は、地元の企業に勤めていらっしゃる。

前回の同窓会の幹事にHくんは参加してくれた。
それで何度か幹事会で一緒に飲む機会があり、
こんな話を聞かせてくれたのだ。

「自分は『Hの学年ね。』と言われるのが凄く負担だったんだ。」

「自分はそんな風に言われる人間じゃないし・・・
 重いよ。」
と。

自分の同級生の話をすると、他の学年、特に上級生の人達から
「ああ、Hの学年の人のことね。」と、言われ続けてきたらしい。


地元にいて、地元の上級生達から寄せられる
期待とも、責任とも言えるプレッシャー・・・・・・・

『Hの学年』
もし、自分が何か悪いことをしたらその学年全体が悪いことになってしまう。
なんだかがんじがらめな抑圧・・・・・・・・


その他大勢的な存在だった私にはわからない環境なんだろう。

お気楽な私は、この言葉を聞いた時、
「頼まれたってそんなこと言ってくれないのに、贅沢な悩みだなあ・・・」
と、ちらっと思った。
確かに過大な期待は重いし、ともすればストレスになったりする。
充分わかることだが、反面羨ましいとも思う。


もし、自分がそんな存在になったとしたら、
開き直っちゃうかな?

「そうです。私が『船木さんの学年』と言われている船木です。」

そして、もっと目立つようなことをしちゃうかな?
まあ、こんな私だからそんなことを言われることは絶対ないんだけどね。



前回、今回 幹事会に小学校の頃から
学級委員長、生徒会長をやって、頭脳明晰、スポーツ万能な方が
参加してくださり、お話する機会をもった。

その全ての皆さんが人間的にも素晴らしく、性格も素敵で優しくて、素直で
何の嫌味も無い。

漫画に出てくる生徒会長的な奴って、
青なり瓢箪で、イヤミな奴が多いのに、
そんなかけらもない、非の打ち所のないくらいいい人達ばかりなのだ。

そりゃ、神様 不公平だぜ!と言いたいくらい。

もちろんHくんも、そんないいやつだった。


私はHくんからこの話を聞いた後、思ったことがある。

皆から『Hの学年ね。』と言われているのならば
それを本当のことにしちゃおうよ!と。

同窓会幹事長をHくんにやってもらおうと考えたのだ。

そうすれば、実質『Hの学年』になるし、
同窓生の皆さんも「ああ、彼が幹事長ならば」と納得できるし。

何よりもHくん自身の自信になるかな、と思ったのだ。

私は言いたかったのだ。
「私達の学年は『Hくんの学年』と呼ばれることに対して、何の抵抗も無いし、
実質そう思っているよ。」と。
「だから、幹事長をやってよ。」と。


残念ながら今回の同窓会にHくんは参加をしてくれなかった。
もちろん、クラスの幹事もやってくれなかった。
私も最初、何度か誘ったのだが、お返事はもらえなかった。

あまりしつこく言ってもとは思うが、
いつかブログというかたちではなく、
Hくん本人に直接、この想いを伝えられたらな、と思う。

そんな日がいつか来るんだろうか?

いやいや、想いは思い続ければいつかは通じると信じている。


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